わかめや昆布、もずくなどに含まれるフコイダンという成分が、発がん性を抑えたり免疫向上効果があるとして注目されています。この成分はわかめなどの海藻類のヌルヌルしたぬめり部分に含まれているものです。海藻類は海の中で育ちますが、海ではさまざまな障害があります。例えば砂が飛んでくることで傷が付いたり、潮が引いたときには乾燥にさらされたり、荒波にもまれるなど、外からの多くの障害に負けずに生きていくために、このヌルヌルしたぬめりが必要になってくるのです。そして海藻類は、人がそれらを食べて人間の体内に入ってからも、外からの菌や障害物をやっつける働きをします。それが免疫向上につながるわけなのです。人の体を健康に守ってくれるフコイダンは、海藻類の中でも特にもずくに多く含まれています。毎日の食事でこうした海藻類をたくさん食べることが良いですが、なかなか大量に摂取し続けるのは難しいので、フコイダンの成分のサプリメントを取り入れるのも良いでしょう。
フコイダンは、海藻に含まれる食物繊維です。健康効果の高さが認められていますが、海藻の種類によって成分が違うため、健康効果の強さに違いがある事が分かっています。フコイダンの含有量が一番多い海藻はモズクで、オキナワモズクやトンガ産モズクなどが有名ですが、健康効果が強く発揮されるものとして、北海道の函館の近海にしか生息しない、希少な昆布が注目されています。その昆布は、他の昆布にはない強い粘りを持ち、特有の構造があるため、免疫力をアップさせる効果が高いとされています。がん細胞やウイルスなどから、体を守る役目をしているのは、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)です。免疫力を高めるには、体の細胞に働きかける事が必要です。NK細胞などの免疫細胞は、その60%から70%は腸内にいます。函館産の昆布に含まれているフコイダンは、高分子な構造で体に取り込みやすいため、腸内にいる細胞を効果的に刺激する健康効果が認められています。
最終更新日:2020/2/28